久しぶりに本を1冊読みきった。たぶん1冊の本を読みきったのは2年ぶりくらいだろうか。
大学4年のころからあまり暇が無くなって、ちょくちょく本を買ってはいたが読みきるまで続かなかった。
最近になり、だいぶ余裕も出てきたのか、寝る前や昼休みにちょこちょこっと1冊の文庫本を読んでいた。
1冊といっても200ページにもみたない小さな1冊。「リアル仕事力」
この本は父からのプレゼントだが、今の自分にぴったりということなのか。
この本は21に分けられる仕事の“ちから”について一つずつ掘り下げている。その一つが「生まれと育ちの力」であるが、たぶん父はまさにこの力について自分に言いたかったのではないかと思う。
「今の私」を形作っているものはなにか。
それは持って生まれた遺伝子によるものなのか。それとも幼児期の体験などによるものなのか。
科学的に結論付けられたわけではないが、生まれは育ちを通じて発動するのではないかという見方が紹介されている。
つまり、遺伝的に刷り込まれた性質は育っていく過程で発動の仕方が変わる、と個人的に解釈した。
自分の母親は、毎日重労働をしてくたくたで帰ってくる祖母を見て、百姓の家より普通の家のほうが良い、と思いながら育った。
しかし、普通の家で育った自分はのんびりした百姓の家が良く見えて育ち、代々百姓として受け継がれた福島家の遺伝子が発動した、と。
捉え方はいくらでもあるが、そう捉えていたほうが自分にも有利なので勝手ながらそう思っていることにする。
実際、私の父がどういう意味でこの本をプレゼントしてくれたのか、(本当はただ単にその他の仕事力について知って欲しかったから)かわからないが、久しぶりに本を読みきった清々しさがなんとも快感だった。