知人から本を借りた。まだ読み終わっていない本がいっぱいあるのに。
前述のカンブリア宮殿にでてきた「カーブドッチ」、落希一朗さんの「僕がワイナリーを作った理由」。
その理由とは、「ごまかしのないワインをつくりたかった」である。
私が農業福島園をつくった理由、それは「農薬や化学肥料の使っていないお米が作りたかったから」
しかしそれは始まりのきっかけに過ぎなかった。
もし、私が本を書くとすれば、そんな始まりになるだろう。
この本と出会ったのも、出会うべくして出会った気がした。
カンブリア宮殿でおおよそを知っていたつもりでいたが、あの番組一つではカーブドッチ、落希一郎の良さは伝わらないということか。
この本からきわめて短い一節だが個人的にはこれを紹介したい。
「食の質向上はシンプルな売買の仕組みから」
という題で食の安全性について説明されている。
安全・安心はどうして揺らいだのかというと、食べ物が生産されてから食べる人に渡るまでにいくつもの会社をわたっているから。
途中で加工される場合など特に末端のことなど気にせずに「販売」のためにいろいろなものが添加される。
作る側も食べることよりそれを卸す側に気に入られるものを作る。
(イチゴの品種改良も表面がある程度硬いものを選抜するように品種改良されているのは、都市圏への輸送に向くため。)
買う側はいろんなところを流れてきた食品の中身が見えてこない。
自分で作ったものを自分で売る、これが一番。
昨年は自然食品などの会社にお米を卸すこともやってみたが、改めて自分で売るのが一番であると感じたばかりであったために、このことは実に腑に落ちた。