米飯食味試食会


先日の日曜日、宗像市有機農業研究会で米飯食味試食会がった。

試食会では事前に、機械で成分を測定して割り出す「食味値」が測定してあり、さらに実際に食べてみて食味評価した。

よくお米で言われる「食味値」、今回の検査では『100点満天で表示され、米の内部構造(成分)に基づく食味判定式により食味値を算出される。この数値が高いほどおいしいとされる。』と説明されていた。

食味値に関係する成分は、 ・アミロース ・タンパク質 ・水分 ・脂肪酸度(玄米のみ)の4つがある。

・アミロースは低いほど粘りがあり、おいしい。

・タンパク質は数値が低いほどふっくらとしたご飯に炊き上がり、おいしい。

・水分は多いほうがおいしい。低過ぎる、つまり過乾燥米だと炊飯前の浸漬時にひび割れてべちゃついたご飯になり、おいしくない。

・脂肪酸度は数値が高いほど酸化(古米化)が進んでいる。

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写真には、これから試食されるご飯が5皿用意されている。

官能試験、つまり食味試験は ・外観 ・香り ・味 ・粘り ・硬さ の5項目、点数は+3点~0~-3点の7段階評価で行われた。これらの評価を一人づつ評価していく。

幾つもご飯を食べていると分からなくなってくるときもある。しかし、個人的には香だけはそれぞれはっきりしていて、ヌカくささのあるものはよく分かった。

もちろん自分の初めて作ったお米、ヒノヒカリ(土壌分析と対応させるため)も出品した。結果は前述のとおり、食味値と食味試験の結果はまったく相反するものだった。

食味値は 81 (60~65普通、65~70やや良、70~80良、80以上は極上!)

しかし、食味試験では14位中13位。ちなみに食味試験で1位だったお米の食味値は 76

食味値はあくまで機械で測定した数値から計算されたのみで、一般的に言われる「おいしい」にどれだけの傾向があるのかという指標にすぎない。よって官能試験(人が実際に食べてみておいしいと感じる試験)とは比例するとは限らない、というのが今回の試食会の結果だった。

また、試食によって評価される値も精米の仕方、炊き方によっても変化するし、もっと言えば好みもあるのか、と。

今回の試食会で使われた炊飯器は、14種類のお米を炊飯による差が出ないように同じメーカーの炊飯器で、同じとぎ方、同じ浸漬時間で炊飯された。

この炊飯器が電気炊飯器なのだが電気式の炊飯器が出たころのとてもふるい型だった。これしか同じ型のもので数が揃わないらしい。

炊飯にご協力いただいた食進会の奥様方が、「これで炊いてこれだけおいしいのだから、最近の炊飯器で炊けばもっとおいしいよ」と言っていた。

なんにせよ、実際に食べてみて『おいしい!』と感じるお米を作りたいものだ。