水周り


水田とは他の作物にはないとても特殊な栽培方法だ。

いったい誰が考え出したのか、というより自然の状態である湿地帯において野生として生育していたものを栽培化したのか、イネの起源について大学で勉強したことだが頭に入っていない。だから自分は作物学の研究室から漏れたのかもしれないな。

その水田だが、数センチの水の水位をそう簡単に維持できるものではない。

田圃によっては水持ちが良い田と、悪い田がある。一枚一枚性格が違う。広さも違えば水路に流れてくる水の量も違うから、田によって水を入れている時間や間隔がまちまちだ。

その微調節をして周るのが、水周りだ。田植えをしてから中干しまで、1日に3回は回るようにしている。4回周るることもしばしば。

最近ではジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)がイネを食害するので、タニシが動け周らないように水位を下げていたが、今日から数日は晴れが続くというので、タニシに食べられることを覚悟して水を入れている。