この田圃では田植えを終えてからすでに6日目だ。すでに草の芽が少しづつ伸びだしていた。
そこで、田圃の初期除草をした。
チェーンを4mの角材に縛り、引っ張ることで表面に芽を出した草を水面に浮かせたりすることができる。すこしでも草の根が伸びて活着してしまえばなんの効果もない。
一度土の表面を水面から出して、少し乾いてしまっていても土が固くなり、草の根も抜けにくくなる。
食物の栽培をよく、草との戦いと称するがまさに知恵比べだ。
しかし、戦ってはいけないように思う。というより、草と戦うと疲れる。草を締め出そうとすればするほど、草は強く抵抗するかのようにはえてくるもの。
昔、小学校の校長先生が「雑草という名の草はありません。野草といいなさい。」と言っていた。どんな草にも名前があり、それぞれの特徴がある。
畑に生える草の種類で、その畑の地力がわかる。さらにその草の葉の色で肥料分がどれほどかもわかる。夏場の下草が地表面を覆うことで、裸地よりも乾燥や高温になることを防ぐ。
さらには、なずな農園の赤峰さん曰く、草はその土に足らない養分を補う草が生えると。
たとえばスギナであるが、スギナにはカルシウムが豊富に含まれているらしい。そのスギナはカルシウムが欠乏した地に生えるそうだ。地中の深く根を下ろしたスギナは下層の土壌よりカルシウムを吸い上げる、とてもありがたい草であるという。
そんなとてもありがたい野草を対戦相手にしてはいけない。
敵を知り、己を知れば百戦危うからず。