先日、宗像市有機農業研究会の会員の田圃を見て周る現地検討会があった。
宗像市役所に集合し、マイクロバスで一つ一つの田を見て周る。
感想を一言でいうと、人が違えば稲も違う。もっと言えば毎年違う。
ということは、答えはないということなのか。
皆、それぞれ試行錯誤して、何十年と稲作をしてきているが、毎年稲の出来具合いは違う。
特に今年は梅雨明けが遅く、稲の一番生長する時期に曇天がずっと続き、日光が足らない、気温が足らないという悪天候に悩まされる年となった。はかなくも、自分の無農薬・無化学肥料の稲作り初年度にして。
いや、はかなくはない。むしろ、望むところだ。
このような天候の年のほうが、人によって作り方の違う田において、はっきりと生育差が出やすく、収量・味覚に大きなさを生む。
今からの時期は追肥の時期であり、人によっては病気や虫の防除の季節だ。
これらの選択は農家一人ひとりにかかっていて、一人ひとりすることが違う。このような年こそ、稲作りの上手い下手がわかるのかもしれない。
初めての自分においては、いろいろな方法における栽培実験をしたい。
それは、第一に中干し実施の有無。微生物資材やにがり、竹酢液等の葉面散布。いろいろ試して、このような年、このような稲には何が良いのかを1年に1回しかない稲作で、幾つもの経験を積むには幾つもの栽培実験をすべきだ。
稲作を60年しようとも、すべて同じように栽培した稲作だと60回しか稲を作らない。それに対して、毎年3つの試験をしてみるだけで、180回の稲作りをすることになる。これでどれだけの経験の差が生まれるのかということは明白だ。
1年で3年分の経験が詰める。しかし、言うのは容易い。だけど、言わないと始まらない。
写真は当研究会の会員でアイガモ農法を実践しておられる方のアイガモ。
すでにアイガモで稲作をしている人は4人いる。
ちょうど去年のこの検討会で初めて有機農業研究会に参加して、アイガモを見たが、その時は来年はアイガモをやってみたいと思ったが、いかんせんまだ1年目。ちょっと早すぎた。
ということは、来年はするのかというと、まだわからない。してみたいとは思っているのだが。