今年の苗は一見すると均一に生育がそろっていて見栄えは良い。
去年よりずいぶん良くなったとはいえるものの、自分としては40点、赤点ではないくらいといったところ。
そもそもこのマット苗方式の育苗方法では化学肥料を使わずに理想の苗を作ることは不可能といってもいいのだろうと思うようになった。
今でこそ稲の苗といえばこの風景が当たり前だが、その昔は苗は田んぼに種を播き、25cmほどまで伸びて移植(田植え)するのが何百年と続いてきたやり方だ。
できるものなら育苗から田植えを昔の方法で機械化できないものだろうか。
荒代かき。
今日で9割の田んぼの荒代かきを終えた。
荒代とは水を入れた田んぼをトラクターで耕し、トロトロにする作業の1回目をいう。
2回目は植え代。
私は祖父から荒代かきのときのトラクターのスピードと田んぼの旋回方法を聞いていたがどうやらそれはとても我流だったようだ。
昨秋からDVDを買って勉強していたが、荒代かきの作業としての重要ポイントが何であるのかを改めて知った。
それを踏まえると、今までの荒代のかき方がいかに”おおよそ”であったのかを思い知らされる。
しかし、他のトラクターを見てみると、ほとんどの農家がそのポイントを理解していない様子だった。
このような状況で日本の農業は歩んできたのかと思うと、先進国の中でも自給率が低いのもうなずける。
問題は他国との圃場面積の差以前に潜んでいるのではないかと、たかが代掻き一つだが大きく考えてしまう私は・・・
変わらねばいけない時に来ているだけ、私はそう思う。