いよいよ稲刈り!と意気込んだ9月22日。新品のコンバインを颯爽と倉庫から発進させ、念入りに油を注ぎ込み稲刈りを開始した。
しかし、刈り取った籾を見てびっくり。まだ青い籾が多く、稲刈りをするには1週間も早かった。
確かに稲穂を見る限りまだ少し早いかな、とは感じていたがこれほど青い籾が多いとは思わなかった。
なぜ稲刈りの時期を見誤ったかというと、通常稲刈りは田植えが何日にしたのかでおおよその日取りが決まってくるような会話をよくする。
例えば当園の田植え時期はいつも6月20日だが、他部落では6月10日ごろである場合がある。
この場合、稲刈りはおおよそ5日から10日早くなる。
当園の地区の夢つくしの刈り取り時期が9月23日ごろに対して、6月10日ごろに田植えをした地域では、9月15日過ぎごろから刈り取りになる。
農家同士で「稲刈りはいつから?もう忙しいど?」 「いや、うちは6月20日田植えやけまだたい」 といった具合。
そこで、私が刈り取り時期を間違えた理由だが、田植え時期はいつもどおり6月20日ごろ、ミルキークイーンにいたっては18日と19日だったが、今年は種まきを1週間遅くしたのだった。
苗の時点で1週間遅生まれだったので、刈り取り時期もおおよそ1週間遅くなったという。
苗というのは種まきをして20日経ったごろからほとんど成長を止めてしまう。
それ以降は成長を止めたまま老化すると言われ、長い期間田植えをせずに置くことは好ましくない。
このことが頭にあったので、20日で植えても30日で植えても稲の寿命、つまり刈り取りの時期は田植えをした日で決まるものと思い込んでいた。
稲という植物は夏の間、一見すると何事も無い様に成長しているが、その一日一日は同じ日の繰り返しではなく、実をつけるまで刻々と成長している。
人も同じく、死に向かって生きているが同じ日は一日とてないはず。
もう少し、稲と会話することも、自分の一日を見つめ直すことも必要だと感じた。
これは夢つくしの穂だが、穂先数センチの軸が緑から籾の色に変わってきている。(9月25日撮影)
この軸の色が穂の半分まで変わってきたときが刈り取り時期だと言われている。
あと数日、1週間もしないくらいだろう。
これで百姓三昧だよりのネタができたというものか。