先日、福岡県減農薬減化学肥料栽培認証(通称F認証)の認定期間である福岡県農業振興推進機構の勉強会に参加してきた。
この日のメイン講師であったのはマーケティングプロデューサーの平岡豊氏。
この勉強会の趣旨はF認証における販売戦略というものだったが、参加者のほとんどが生産者であり、これまで販売戦略ということに意識を向けていない方がたが多かった。
講師の話は、生産者でもこれからの農業は販売にも重きをおかなければならない、ということだったのだが、やはりずっと前から農家をしていると自分で作った農産物を自ら販売するということを不得手として、はなから販売についてあまり考えない傾向にあることを感じた。
平岡氏の講演はむしろ私にとってはためになる話が多かった。
たとえば、お米の販売方法についてだが、今ではスーパーでとても安く売られているのに、同じように値段を表示して販売するのではどうしても競争に勝てない。
しかし、これを1日のお米を食べる量で表すと・・・
我が家では、祖父母と私の三人で一日に5合のお米を食べる。
5合は750gなので1kg600円のお米で換算すると450円になる。
これから1日(3食)における1人あたりのお米は150円になる。ペットボトルのお茶1本分だ。
缶コーヒー1本でもあれば2食分のお米になる。・・・安いではないか!
これが仮に1kg400円のお米であれば1日に300円。
一人当たりに換算すると100円。
これまた1食分で比較すると農業福島園のお米が50円に対し、1kg400円のお米が33円になる。
1食12円の差。
以前、車が1km走行するのにいくらかかるのかを車体代、燃料代、車検代、税金、メンテナンス費等を含め試算したところ、20円前後かかっていることになった。
車も乗るが、お米も毎日食べるもの。
一日12円あがったからといって生活が苦しくなるかといえば、そんなことは無いのではないだろうか。
だから、お米の値段表示には「1食50円」と表記すべきだ、ということ。
ちなみに、数年前からはやりだしたパックライスというものがある。
1食分がすでに炊かれた状態でパックしてあり、チンすればすぐに食べられるというご飯。
1食分は200gのご飯で、お米に直すと2.5分の1=80g。これが3食で200円。
240gのお米が300円。これは10kgのお米が12500円の計算になる。これぞお米マジックだ。
話はそれたが、これからの農業は販売もできないと難しいですよ、といった話だった。