畔草刈り


朝7時起床。しかしこの時期の朝日は5時30分過ぎには上がってくる。自分を律することは難しい。

久し振りに刈払機を使うので替え刃やらエンジンオイルやらを用意して結局刈りだしたのが8時30分過ぎ。

朝と昼のちょうど中間くらいの時間帯がすきだ。風に鮮度がある、というような表現かな。

今の時期の仕事が一番すがすがしくて気持ちがよい。年に3回か4回ほどする田圃の畔草刈りだが、真夏の場合は日の出とともにする草刈りもまた一興。

草刈りはそれほど頭を必要としないので疲れていないうちはいろいろと考えの整理に役立つ。

しかし、ずっと続けていると無心にならざる負えない。前半に整理することで見えていたアイデアもいつの間にか忘れてしまっている。

うちの田んぼは大きな溝のすぐ上の田んぼが3枚ならんでいるので320mを超す長さで横幅150cmの土手が続いている。

刈払機1往復で進む距離は10cm程度か。単純計算で3200回刈払機を振ったことになる。刈ってしまった後に残るのは爽快感と腰の疲労。

数十年前の区画整理の際に水田をもともと所有していた面積と同等の面積になるように配分するかが話し合いの結果決まった。

水田はその形や場所によって利便性が全く変わってくる。だからどの農家もいい田をほしがるもの。

ある農家はなかば強引に良い田を獲得したと人もいたという。

ここで良い田を獲得すれば後々の世代までその田を継承できるのであるなら一時の恨みも惜しまなかったという。

我が祖父は区画整理における配分の担当者であったらしいが、一番下の田で畦が長く続く田ばかりをもらったことを後悔するうような言葉を発していた。