ミルキークイーンの刈取りが早すぎた経験が今度はヒノヒカリの刈取りを遅くさせてしまった。
なんともはや、経験がいったい何の役に立っているのか自分を呪いたくなる。
まぁ冗談半分だが今年のヒノヒカリの姿はいつもとだいぶ違う。
登熟期前までは他の田んぼより緑が濃い稲だったが10月10日を過ぎたころから徐々に色が黄金色に上がってきてはいたが、通常の刈取り時期であるはずの15日を迎えた頃から稲は赤みがかって見えた。
周りからはやっと刈りだしたのかと思われている始末。
赤く見えているのは止葉と呼ばれる稲穂の前についている葉がまさに紅葉しているかのように赤みがかっているせいだった。
穂軸はというと、このころはまだまだ緑が残っていて、刈り時期ではないというお示し。
「通常は、」とか「見た目」に騙されるなと言い聞かせ、周りがぞくぞくとヒノヒカリの刈取りを始めているころに自分は他の仕事を消化していた。
とはいってもまったく遅すぎるというわけではなく、範囲内である。
稲を刈って乾燥機に入れると、乾燥機についている水分計が現在のおおよその水分含有率を示してくれるが、これが刈り時期の早晩をおおよそ言い当ててくれる。
早ければ30%を超え、適期とよばれるころには27%前後、刈取り時期の最終時期になると25%を下回るくらい。
今日のヒノヒカリの刈取りは3日中2日目に当るが24%だった。
明日は乾燥に2日かけるため刈取りは無いので最終日の明後日には水分含有率は23%を切るかもしれない。
ん~焦っても仕方が無い。
しかし、実が熟れ過ぎておいしさが無くなるという”通説”もなんだかヘンな感じだ。