植物は毎日、昼も夜も呼吸し、成長している。ぱっと見たその瞬間だけでは動いているようには見えないもの。
かといって時間を置いてみてもなんとなく変わっているのはわかるという程度。
なにが、どのくらい変わったのかということはなかなか判別がつかない。
そういった植物の変化をわかりやすく、数字に換算することで、その植物がどのような生長をしているのかを知る手がかりになるのが生育調査だ。
稲の場合はとてもポピュラーだといえるだろう。
草丈、葉の幅、茎数、葉の数(葉齢)を数え、定期的に記録しておく。
そうすることで、一定期間でどれだけの成長をしたのかがわかる。たとえば、先週は5cm伸びたが、今週はさらに8cm伸びたということがわかれば草丈の伸び方は今週のほうがよく伸びているとわかる。
このことからわかることはいろいろあるが、田植え後で根が切れた状態で植えられた苗から新しい根が出てきて、十分活着し成長をしだしている、と予想される。また、去年の同じ時期とはどうなのか比べることで、去年より天候が良いために活着も早いようだ」などと思える。
植物の状態を知る上で、まずできるはじめの事だといえる。
わかりにくいが写真の稲の後ろに竹の目印があり、個体を見失わないように挿している。