種籾 塩水選


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最近は稲作りの準備がもっぱらの仕事。

先日、塩水選をした。塩水選とは、充実した種籾のみを選別するために、塩を溶かし比重を重くした水に浸け、軽い籾を取り除くことを言う。

塩水の比重は卵を浮かせることで解かる。真水では卵は沈んだままだが、徐々に塩を加えていくことで水の比重が重くなり、卵の比重を超えた時点で卵が浮かび上がる。

卵が水面上で縦に浮かんでいる時点が1.10  海水は1.03なので3倍以上に塩っ辛い。ちなみに体が浮きあがる死海は1.30

相当量の水に塩を溶かす必要があるので、食塩では高くついてしまう。これまでは一番安い精製塩を買っていたらしいのだが、それでも5kg程度しか手が出せない。

5kgでも真水に比べれば比重は上がり、種籾の選別の精度は上がる(真水でも十分効果はある)のだが、播種は薄まき・田植えは粗植で行うため、不稔の種籾が多く混入すると田植え後には苗株数が減ることになる。

そのほかにも充実した種籾を惜しげもなく厳選することは、健苗を作る基本になる。

今回使用した塩は中国から輸入される豚腸や羊腸の塩漬けに使用されていた塩を頂いていたので助かった。輸入業者からすれば産業廃棄物だ。

自分は使わないが、塩ではなくて化学肥料である硫安を代用することもできる。使用後の水は希釈して野菜や果樹に灌水することで肥料として使うことができ、無駄にならないという。


“種籾 塩水選” への2件のフィードバック

  1. 生卵はその性質上、古くなると中の水分が蒸発し、軽くなって真水にも浮いちゃいます。
    新鮮な卵を使ってね!

    • ほーやはり卵も蒸散するんだな。その日の朝、生みたての卵を3つ使用しました。
      個体差はあるだろうから。3つのうち、1つは身が詰まっていたのか、1.10でも浮いてきませんでしたが。。。