DDT


img_3005先日、納屋の奥、農薬が山積みされているところを片付けていたら発掘してしまった。

DDT

自分はただ本や授業で知っているに過ぎない。つまり先入観しかないのだが、どうやら想像を絶するものらしい。

しかし、この農薬が登場した当時はどんな害虫をも相殺してしまう、万能薬的な存在だったようだ。

この薬が出てきたと祖母に話すと当時のことを教えてくれた。

それは、祖母がまだ小学校の頃、シラミが沸いている頭にDDTの粉剤をふりかけ、下校後に洗いなさい。というもの。

下校中の小学生の頭は真っ白になっていたらしい。

と、ここでウィキペディアで検索してみると驚くかな、現在でもマラリア対策として発展途上国で使用が認められている。シラミ対策の事も明記されている。

スリランカではDDTのおかげで250万人の死者が31人になった。その後、DDTの使用が禁止されてまた250万人に逆戻り、その後の2006年にWHOは限定的に使用を認め、死者は減った。(ウィキペディアより)

レイチェルカーソンの沈黙の春にも取り上げられていたDDTだが、環境への負荷の点からすれば間違いなく負であろう。しかし、250万の人の命を救っていることも事実である。

これは単にDDTだけの問題ではない。他の農薬や化学肥料も実は同じなのである。

現在までの食料の増産ができてきたのは紛れもない農薬や化学肥料のおかげである。これだけ人口が増えても、食べものが余っている日本の現状。

貧しかった先祖が一生懸命に働いてきた土台が、自分の足元にはある。まず、単にこのことに感謝したい。

そして、これから変わる。我々はDDTの上に立っている。


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