先日の17日、JAむなかた青年部にて勉強会が行われた。
講師にJA福岡中央会の総務局農業対策部の方がこられて農協という組織がどういったものなのかや、TPPに関する事を説明してくれた。
TPPとは・・・
Trans-Pacific Partnership:環太平洋連携協定
であるわけだが、簡単にいうと物品貿易に関する全品の関税撤廃。さらにサービス貿易、政府調達、競争、知的財産、人の移動等をも自由に行うことができるという取り決め。
関税の撤廃はわかりやすいが、さらに以降の分がぴんとこないかもしれない。
説明であったのは競争でいうと、公共事業の入札に外国籍の企業が参入できるということ。
つまり、橋を建設するのに、人件費の安い外国人を使った他国籍の企業が参入すれば、安価で入札してしまう、かもしれない。
こうなると日本の雇用が奪われかねないとも言っていた。がこれはあくまで一例かな。
今回の勉強会で感じたことは3つ。
農協が農家をどう思っているのかということ。
TPPに関して多くの人が無関心であろうということ。
そして、農家は弱者であり、守ってもらわなければいけないものということ。
農協は農家をどう思っているのか、これはあくまで今回の勉強会の講師の話を聞いただけなので、いってみれば一般的なというところかな。
それは農協は農家のためにあるということ。
現在、農協は3つの危機に陥っているらしい。それは「信頼性」「経営」「思想」とのこと。
一番重要なのは思想である。
組合員である農家が農協というもののとらえ方が変わってきたのだ。
今までは農産物は農協に出荷したり、肥料や農薬は農協から買うことが当然であった。
しかし、いまでは出荷先は多方面化し、資材も一般企業から買う方が安い場合がほとんどとなった。
農家はJAを選択肢の一つと見るようになった。しかし農協側は組合員は農家あってのものという教育がされている。
実際に農協の成り立ちからいえばそうなのだが、今となってはこの意識のずれが大きいためいろいろな問題がでてきている。
はて、TPPに関してだがいったいこの国の農業はいったいどうなるのかと思う。
ここまで硬い話を書いても実際に見てくれる人はすでにそのことに関する持論をお持ちなのではなかろうか。
現在の日本の中ではわかりやすく賛否両論、真っ二つにわかれているのではないか。
農業はほとんどが反対なのだが、なかには日本の農産物が他国の富裕層向けに販売ができると賛成のところもあるらしい。(東北の米の産地などが例に挙げられた)
講師の方はTPPに参加することで起こる打撃を挙げていただいた。
そして、賛成論者の理由を一つ一つ否定しておられた。
私が聞きたかったのは、もし貿易自由化したとしてもつぶれない日本の農業を作るには今なにをしなければいけないのか、という先のこと。
これは時代のうねり。流れ。
逆らうより、身を任せ、先に何があるのか注視することが重要ではなかろうか。
変えるより、変わる。
明日食べる米の値段が気になる消費者を変えようとするより、自分が来年も農業をつづけるにはどうするかを考えるほうが楽だろう。
“TPP 勉強会” への2件のフィードバック
TPPはよく聞くけど、実際何なのかはよくわかりません。早めに参加表明して日本の言い分を反映したほうが被害が少ないという意見もあるし。
相手を変えるより、自分にできることをしようという前向きな姿勢に感心します。
コメントありがとうございます。
TPPは政府レベルでの話なので直接関係がない場合は当然のことだと思います。
ですが、政府レベルの話となると、結果的に影響を受ける国民はこれを変えようと力を込めてもなかなか動くものではないというのは言ってしまえば諦めです。
「諦めるな」「頑張れ」と言われて育てられる現代の教育では私のこの考え方は率直に話をするとあまり受け入れられない場合が多いです。