無事に種を播き終え、発芽も良好に揃ったようだ。
一般的な水稲栽培においては、播種行程における資材はほとんど用意されていて、それらを買い揃えれば後は播くだけというのが現状だ。
しかし、当園では頑として自家採取、自家調整の田んぼの土にこだわっている。
その理由は簡単。
自分のところで調達できるならそれがいいじゃないか。
しかし、この考え、感覚が実は有機農業では大切なのかもしれない。
自らの手で作った土は毎年変わり、その変化に応じて苗も顔を変える。
毎年同じ苗はできないかもしれないが、毎年違う顔を見るおかげで、どういう土だとどうなるのかが少しずつ分かってくる。
まさにその経験、感覚が病気にならない作物栽培の基礎になるのではないか。
自家採取、田んぼの土で苗をつくって6回目。
ようやくそれらしい顔を見せるようになってきたが、まだまだ水稲の力を100%出し切れていないのは見ていて分かるもの。
母のガーデニングの先生に、水やり3年という方がいるそうだ。
3年間、毎日水やりをすることでようやくその感覚がつかめるようになるということだろうが、水稲の苗の場合は1年のうち1ヶ月程度なのでどうも36年かかりそうだ。
それくらい水やりだけでも難しい。
“育苗中” への2件のフィードバック
はじめまして。佐賀で農業を営んでいる者です。いつものようにネット上をさまよっていると、たまたまこのブログに辿り着きました。突然のコメントをお許し下さい。
同業の方であり、文章がお上手でとても読み易かったもので、ついつい読み耽ってしまいました。
私はイリゲーターとしてカリフォルニアのある農場で働いていた事がありますが、そこでも水やりの仕事は満足に出来るようになるまで5~7年はかかると言われていました。毎日変化する天気、収量、作物の成長具合との兼ね合いで灌水量も変わってくるので、当然と言えば当然かも知れないのですが。
灌水だけに限らず、学べど知れどその度に勉強不足を思い知らされる毎日です。
コメントありがとうございます。
苺を作られている方でしょうか。なにもつたない文章に誤字脱字ばかりです。笑ってやってください。
勉強できることは無限にあるように思えるのですがなかなか時間と気持ちに余裕がないこの頃です。
勉強、しないとですね。田植えを終えてますますそう思います。