農業の現実②殺菌剤


昨日から水稲用種籾を浸漬し、芽だしという水稲栽培における一番最初の作業がはじまった。写真は殺菌剤を溶かした水に種籾(たねもみ)が入った袋が浮かんでいるところである。

はっきり言ってこのブログは自分の米を販売するチラシにもURLを載せているため、お客様に普通なら隠したいところをまじまじと見せている。あえて載せているのだが、これが農業の現実であり、一般の米であるならどこもほぼ同じようにやっていることである。

水稲の種まきはまず、種籾(たねもみ)についた病原菌の蔓延を防ぐため、2種類の殺菌剤に24時間浸漬することからはじまる。とはいってもこのやり方は農協の指導であり、個々の農家では減農薬として省いているところ、濃度を薄くしているところもあるだろう。昨日この薬剤に浸漬しておき、24時間後(今日)に真水に移し変える。米を殺菌剤に浸す、まったくもって気持ちのいいものではない。

この殺菌剤も今年で最後になる。

この殺菌剤の液はいろいろな作物にも登録され、使用されているポピュラーなもの。うちの爺さんは毎年この殺菌剤の液を庭木、果樹に散布している。ことしもおもむろに動力噴霧器を持ち出し、散布の準備をしていた。俺は散布までの準備は手伝ったが、その後の散布はまったく手伝わなかった。途中で、腰が痛いから俺にまいてくれといわれたが、がんとして断った。前々から農薬は使わないと断言してきた。

ではなぜ種籾の消毒はするのか。それは、事の順番だからしようがないのである。

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“農業の現実②殺菌剤” への2件のフィードバック

  1. そういうことだね。どんなものでも一歩には間違いない。来年また踏み直します。