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2009-04

青空キャビン付きトラクター

img_27312年ほど前の自分が大学を卒業するちょっと前に、祖父が新古車のトラクターでキャビン付きでお手ごろのがあると、言っていたことがあった。つまり、息子が帰ってくるときには新しいトラクターに乗せてあげようとするありがたい親心だった。

しかし、自分は電話で聞いた瞬間にNO!っと叫んだ。

1台数百万円もするトラクター、一度買ったら10年、15年以上はもつ。自分が農業を始めて、どの程度のクラスがよいのかなど、いろいろ自分で決めたかったためだ。

実家に帰ってきた去年からも、メーカーの販売員の方がいろいろと案件を持ってきていた。「1度でいいから試乗だけでもしてくれないか」と。

どんなに進められても買う必要がない。だって、まだしっかり働いてくれるのだから。

この時期のさわやかな風がとても幸せな気持ちにしてくれる。風向きによっては排気ガスや砂埃をかぶるが、それもご愛嬌。

写真、トラクターの先端についているのは肥料ふり機械。今日、やっと田圃にぼかしの散布が始められた。

環境保全型農業技術研究会

img_2681環境保全型農業技術研究会に望むことはなんですか?との質問に 『出会い』 と書いた。

4日と5日に渡って母校である東海大学(旧九州東海大学)で片野学教授が会長を務める研究会に参加してきた。すでに今年で15年目となるそうだ。

会則【目的】 この会は、生命尊重の思想に立脚し、環境の保全に貢献する農業技術の交流、開発、研究、普及をはかることを目的とする。とある。

この研究会はほんとに異色である。まさに変わり者の集まりといえる。会長の教授は、以前岩手大学の所属のころに有機農業について研究したいといったときに、周りから言われたことは、「農薬や化学肥料を使わないで、生産性の低い農業の研究を、税金を使ってするのであるなら国賊ものだ。」とまで言われたことがあるそうだ。

今回、行われたのは、年に1回の総会である。2日目には大学の近くの農家で、圃場の現地検討会が行われた。

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籾殻燻炭

img_2677img_2680籾殻を蒸し焼きにして炭化したもの。ホームセンターなどで売っているくん炭は異常なほど高く感じる。その分、焼き損じた籾殻は一粒も入ってはいないのだが。

昔はどこの農家でもこの焼き籾殻を作っていた。あらましな農家のくん炭は灰になってしまったり、焼けていない籾殻が混ざったりする。均一にくん炭にするにはずっと見ていて、焼けてきたところにまた籾殻を置くという難しくはないが手間のかかる作業。これはあくまで祖父のやり方。

この焼きもみがらは稲の苗土に混ぜる。排水性や保水性が抜群で、稲のミネラルを凝縮している。表面は炭と同じ多孔質で微生物の住みかになる。

今では焼き籾殻をつくる機械も市販されている。一度に500リットルを作れるものなどもあるようだ。やきもみがらはあればいろいろと重宝する。現代農業を読み返して自作しようかと思案中。

育苗用土

img_2673昔は稲の苗を水を張った田圃で作っていた。苗を作るための田といって苗代田といった。

といってもこの場合の苗は手植え苗のこと。手植えをする場合の苗は成苗といい、葉が7枚ほどまで成長したところで田植えをする。

しかし、この成苗では機械で植えるには大きすぎて不向きだった。そこで開発されたのが育苗箱をつかったマット苗だ。根が絡み合い、持ち上げると1枚のマットのようになる。

このマット苗は葉が4枚ほど成長した段階の稚苗と呼ばれる早い段階で田植えされる。また田植え機械は手植えとは比べ物にならないほどに根を切って植えられることになる。

たまに田植え体験と称して園児や大人もこのマット苗を手でちぎって田植えをしている場面がある。しかし、このマット苗は機械のために考案されたものである。

そのことを考えると、手植えによる田植えの体験としては間違っている。本当の(手植えの)田植えとは、苗代田から苗を取ってきて、田植えをするのが望ましい。この流れが昔の田植えである。

そんな手植えの時代から機械植えの時代になったのだが、機械が登場してきた当初は箱苗の土は一つ一つの農家は自分たちで作っていた。

しかし、今は多くの農家は農協が販売する育苗用土を購入している。少々高いが、排水性、保水性、肥料分など全て整っており、なにも手をかけずに済む。去年はうちでもこれを購入した、せざるを得なかった。

しかし、今年はまた一昔前に戻った方法を取る。畑でも水稲でも、わが農園はどれも一昔前に戻ったようだ。

たんぼからもっこもちを使い、土を取ってきて乾燥させているのが上の写真だ。まだまだゴロ土ばかり。

これを、破砕機・ふるいにかけて籾殻薫炭とぼかしを混ぜて育苗用土とする。

できるならば、もっと昔に戻り、苗代田で苗を作り、成苗1本植えをしたい。なぜなら、このほうが根をいためず、元気な苗を植えられるためだ。

もっこもち

img_2666もっこもちの名前の由来は定かではないが、この機械は田圃を均平にするための道具。

田圃は、水を張ったときに均平でなければいけない。高いところは地が出たり、低いところは水が深くなったりしてしまい稲の生育に影響を及ぼす。そのためにはできる限り水平に地面をならす必要がある。

もっこもちには鋤が着いており、トラクターで引っ張るだけで、土が勝手に荷台に上がる。そうして高いところの土を低いところに持ってきて、ダンプする。

もちろん田圃のどの位置が高いかどうかなど水が入っていなければわからない。去年、水を入れた時に高低を覚えておく必要がある。

地が高く、水面から地がでると、草が生えやすくなり、そこだけうっそうとしてしまうようなことにもなる。今年から使わないが、水稲用の除草剤も水面から地が出ていると効果が全くない。

逆に、地が低く水深が深くなるとここいらではジャンボタニシが寄ってたかる結果になる。ジャンボタニシの被害を抑えるには浅水にしておけば行動できなくなり、食害を受けにくい。しかし、田圃に凹凸があると、低いところに水が溜まり、タニシも寄ってしまう。結果的に低いところだけ稲が全くなくなる結果になってしまう。

などなど、田圃が均平でないといろいろな問題が起きてくる。このため、地ならしは大切な作業なのだが、いかんせん去年はどこが低くてどこが高かったのか、記憶が曖昧では話しにならない。

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