職業:百姓
庭の改造
一人で仕事をしていると何かと不便なのがシートをたたんだり、重たいものを持ち上げたり、ホースの蛇口を閉めに行くのでさえ3倍の時間がかかってしまうこと。
今日も「あぁもう一人だれかいてくれたらなぁ」と思いながら庭石を必死に持ち上げていた。
そんな自分の一人農業だがとてもつよい見方がいる。
それはバックホーだ。去年、ブルーベリーのバークチップを運ぶのにどうしても必要だったので購入した。
まだまだ手のようにうまくは扱えないものの、80kgか100kgかわからないが重くてつかみどころのない石も簡単に動かしてくれる。
庭を改造したといっても倉庫への通路を1mほど拡張するため庭のスペースを削り取った。
大きい庭石が6つと、生垣になっていた木が2本、その奥に植えてあったボタンの木が2本。
生垣の木は切ってしまったが、ボタンは庭木のあいた所に植えなおした。
バックホーで土をえぐっていると横から祖母が顔を覗き込ませ「ここらへんにシャクヤクをうえとったんやけどねぇ~」
っと、後になって思い出したのだろう、すでに跡形はなかった。
ボタンの木は地上部が残るが、シャクヤクは地下茎だけ残り、地上部は枯れてしまうため新芽が出てこなければどこに生えていたのかわからなくなる。
祖父母が長年親しんできた庭を自分がいろいろと改造してしまう。
シャクヤクが消えてしまい寂しそうな面影で立ち去る祖母に申し訳けない気持ちがつのる。
植え替えたボタンも地上部からは想像もできないほど根が張っていた。根の大部分を切り取ってしまったため、ちゃんと植え替えがうまくいくか心配だ。
自分なりに仕事がしやすいようにいろいろと手を加えるのだが、仕事が生活である農家では自分の仕事が祖父の生活を奪っているようで、なんだかこれでいいのか不安になる。
ご飯の美味しさをもう一度
先日、お米を買っていただいている方にとても面白い話しを聞いた。
それはご飯という米の食べ方がいかに最高の食べ方であるかだ。
世界にはいろいろな米の食べ方がある。
中国では炊いたご飯に味をつけて炒める(炒飯)し、ヨーロッパではフライパンで炊いたり(パエリア)やオーブンで焼く(ドリア)。インドではカレー(汁っけの多いもの)と一緒に食べる。
その他、米を原料に麺にして食べたり、春巻きの皮などのように薄く延ばして食べたりする。
そんな米の食べ方がある中、日本では米は水だけで炊飯し、その炊いたご飯だけで食べるのが基本である。
この食べ方は、そもそも米そのものが美味しくないとできないのである。
だから、わざわざ米を米粉にしてそれもパンにして食べないでも、ご飯で食べるほうがよっぽど美味しいということを再認識すれば米消費の拡大になると言われていた。
今日もオリンピックのニュースを見ながらご飯を食べていたらおかずがなくなった。
一人暮らしのときはテレビを見ながらご飯を食べることなどなかったが、釘付けでテレビをみながらご飯だけをほうばると、そこで始めてご飯の味がして、今一度ちゃわんの中を確認してしまった。
新精米機導入
- 2010-02-16 (火)
- 米販売
ついに精米機を新しくした。
今までの精米機は一般的なダイヤル式と呼ばれるもので、ネジを右周りに締めこむことで圧力をかけ、精米していた。
7分づきや5分づきといった分づき米の精米にはこのダイヤルを緩め、さらに流量を調節する必要がある。
この2つの調整で糠の取れ具合を見ながら行っていた。
しかし、このダイヤルによる分づき米の差は回す角度が3度か4度で5分と7分の差になるほど微妙なところだった。
それにこの調整は米を精米しながら行わなければならないため、安定しない間の米は製品にならないのである。
その間出てきた米は毎回1kg以上になる。これらの米を我が家では食べている。
5分づきなどの糠残りの多いものはもう一度精米機にかけることで白米近くまで精米している。
これらは2次精米であり良くない。
ずっとこのことをネックに思っていたところ、天草の米農家さんが新しく精米機を買い替えたということで、分づき米もボタン一つできれいに仕上がり、前後の精米不良も出ないということを聞いたことがきっかけだった。
以下、新しい精米機で精米したお米だ。写真の撮り方が下手なため、分づきの違いをうまく表現できていない。
実際に見てみるとよくわかるのだが、そこはご勘弁を。
上白米
これでようやく胸を張って分づき米といえるような気がする。
今度のニュースレターでは分づき米キャンペーンなるものを考え中。
白米と分づき米ではまるっきり栄養価が違うため、とても健康的に良いと感じる。(あくまで自分の感覚のため、強要ではありません。)
それに、自分はなんとなくそう思っているせいか7分の若干糠くささが美味しく感じるのである。
とはいえ、7分でもそれほど変わらないので十分美味しく食べられるということを食べたことのない人に食べてみてほしい。
ちなみに、祖父母は白いご飯の貴重さを知っているためか、7分が若干混ざっていると不愉快に感じる様だ。
不愉快に思うほど白米がいいのであれば健康のためと無理に我慢して分づき米を食べるほうが心の病になってしまいそうなので、そんな場合はやはり美味しいと思うものを、美味しくいただくことが一番の健康である、と私は思う。
レンゲ生育中
この写真を撮ったのは昨日なのだが、今日田圃の側溝に溜まった土をさらえていて、ふと目をやると畦にレンゲがもさもさに茂っていた。
たぶん、去年のレンゲがつけた種から生育してきたのだろう。
レンゲの種は土の上にあるのに夏場は芽を出さず、秋になると自然と発芽する。植物はちゃんと自分の季節をしっているようだ。
ランドラッシュ
NHKで今夜放送がった番組。
世界中で農地の奪い合いが起きている。すでに食料危機は起きた。しかし、今の時点では一時的な問題だった。
ウクライナで農地の獲得に奮闘する日本の農家。(農家というより農業起業家?)
国の4分の1の食料を海外の農場で生産するため国を挙げて後押しする韓国。
世界でもっとも貧しいといわれるアフリカの国の農地でさえ奪おうとする世界の企業。
そこまでが番組で写った農場争奪戦の最先端。
しかし、田舎道を走れば随所に見られる耕作放棄された農地。
跡継ぎのいない日本の農業、進出する企業。
相反する状況に嫌悪感を抱かざるを得ない。
自分は企業でも行政でもない。一人の農業者としてこれからどうなっていくのか、とても興味がある。
環保研 新年会
- 2010-02-11 (木)
- 研究会
環保研(環境保全型農業技術研究会)の新年会に参加したのは初めて。
今年は今までで一番多い、約70名の参加だったそうだ。
この会は本当に面白くて、会長である東海大学教授、片野学先生の人柄以外のなにものでもないと思う。
会場は熊本県山都町になる幣立神宮のすぐ横、世界平和道場。
道場の所以などの詳しいことは聞いていないのだが、幣立神宮の横にあることや道場に飾ってある写真や絵画などからもその風潮は読み取れる。
新年会といえば、普通は居酒屋などで行われるが、この会では食べもの・酒は持ち寄りで楽しむのが基本である。
会員は農業生産者、販売や加工品関係の方、その他多方面(健康や食料品関係が主)から参加されているため、いろいろな手料理が持ち寄られる。
面白いのが個人や共同で作られたそれぞれの地酒が持ち寄られるため、そこいらでは売られていないいろいろな酒を楽しめることだ。
自分はアルコール類をまったくうけつけないため、(いわゆる興味がなく)酒の写真をとるのを忘れてしまった。
この会の会員さんで農業をされている方はほとんどがいわゆる有機農業者なので、これほど贅沢な食べものはないだろう。
食べ損なった料理がうまそうに見えて仕方が無い。
また、この新年会には教授の研究室の学生らも数名参加しており、卒業後は農業がしたいという若者もいて、夜遅くまで話をした。
こんなすばらしい会を催してくださっている教授、会場を貸していただいた道場主の方、いろいろな料理を作ってきていただいた方々。本当に有難うございました。
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